インドIT産業におけるエンジニアの労働・管理・組織と地域産業集積

商売にいそしむ(2009年8月@Old Delhi)
商売にいそしむ(2009年8月@Old Delhi)

 アジア諸地域は大きな社会的矛盾を抱えつつも,グローバル化するイノベーションシステムの中に組み込まれることによって発展の糸口をつかんできました.

 とは言え,巨大な潜在市場を内包しているアジア諸地域は,先進国向けイノベーションの安価な「下請」拠点から,アフリカも含む新興国向けイノベーションの実質的拠点に変容する兆候も見受けられます.そのことは,いわゆる「リバース・イノベーション」概念が示唆する通りです.

 なぜイノベーション拠点としての発展が可能になったのか?知識生産のいかなる仕組みを備えているのか?いかなる段階まで発展が進んでいるのか?こうした発展は,イノベーションにおける国際分業にどのようなインパクトを与えるのか?

 これらの問題について考えるために,上記動向の最前線の一つと考えられるインドIT産業を事例にして実証研究を行っています.


本のご紹介

グローバル化という文脈の中で,東・南アジアの経済発展をどう捉えるべきかについて論じた本です.どうぞご一読下さい.

 

Hirakawa, H., Lal, K., Shinkai, N. and Tokumaru, N. eds.

Servitization, IT-ization and Innovation Models: Two-Stage Industrial Cluster Theory (Routledge, 2013)

 


Discussion Paper


国際コンファレンスのお知らせ (2011.12.23@名古屋)